2018年8月15日水曜日

No.3 「いとしま としょかんしんぶん」 創刊 2018.8.15. 

「としょかんを通してこのまちが見える あなたの暮らしに役立つしんぶん」を目指して

『いとしま としょかんしんぶん』第1号を発行します。(季刊、年4回、緊急のお知らせがあるときなどは、随時発行) いとしま としょかんしんぶん 第1号 

あなたの手から隣の人、行きあう人の手から手に手渡され、私たちが住むまちの図書館を
めぐっての論議が広がっていきますように。(「あらまし」の後段に菅原峻さんのこと)
   
図書館とひとくちに言っても、実は自治体によってその図書館サービスにはほんとうに大きな格差があります。図書館のこと、私たちのまちのことを、まずは知ることからはじめたい。そんな思いでつくる、糸島市の図書館のこれからを考える市民の声の広場です。
糸島のこれまでの図書館づくりの歩みと、時時刻刻の糸島図書館事情を伝えるブログ
「図書館の風」http://www.kazedayori.jp もあわせてご覧ください。

編集・デザインは前原市(人口7万人)、志摩町(1万7千人)、二丈町(1万3千人)の1市2町が合併して糸島市となった2010年(平成22年)1月の翌月の2月に、歩みを始めた`としょかんのたね・二丈`の初代世話人の大松くみこさんです。

( パソコン画面から印刷する手立てをもつ方へ)「いとしま としょかんしんぶん 第1号」をクリックして(4頁)印刷し、身近なお人に手渡しを。) 

いとしま としょかんしんぶん 第1号 発行の次第と内容のあらましについて

本年の1月28日、糸島市長選挙が行われました。糸島市の図書館を考える市民の会では、市長選挙に立候補した高橋徹郎氏と月形裕二氏のお二人に1月18日、図書館についての公開質問状(『市民が誇りとする図書館を 糸島市立図書館のこれからについての公開質問状』)を出しました。

また、同じ内容の質問状を市長選挙と同日に行われた市議会議員選挙で当選が確定した20名の議員に提出し12名の議員から回答をいただきました。これらの回答を踏まえて、当選された月形裕二市長にあてて6月4日、『糸島市立図書館のこれからについての提言』を提出しました。市会議員の皆さんや教育長、副市長、関係各課や新聞社等にも配布しました。

今回の第1号では、公開質問状で行った5つの質問のうち3点ついて、質問の背景にある
糸島市の図書館の現状と課題について市民のみなさんにクイズの形でお尋ねするものです。

「公開質問状の内容と回答」、『糸島市立図書館のこれからについての提言』、そして市の対応については順次お知らせしていきます。

菅原峻(たかし)さんのこと。

市長選挙立候補者への公開質問状、また市議会議員への公開質問状の中で、2000年1月のある雑誌での菅原峻さんの言葉を紹介しています。

1978年から図書館計画施設研究所を始め、「北海道から沖縄県まで全国各地の図書館の基本計画をつくり(99館。25年間勤めた、前職の日本図書館協会では5館、合計100館をこえる。設計のコンサルタントも)図書館づくりの現場に日本でもっともたくさん立ち会った菅原峻さんは、日本の図書館は次の3つのタイプに分けられると発言しています。
(『図書館にはDNAが大事なのです』(『アミューズ』毎日新聞社2000.1.26、『図書館の明日を開く』晶文社1999)

最も多いのが、①.「図書館という看板が下がった役所」としか言えない図書館で、
全体の半分以上がそれに当たる。
②「無料の貸本屋」、残りの70~80%の図書館がそれに当たる。
③「本物の図書館」、全体の5%。しかも「本物の図書館」と思っていたところが、
いつのまにか、①、②化していくケースが珍しくない。それ程、「図書館はひよわ
な存在です」と。

糸島市は、市民である私たちは、3つの道のどれを選ぶかという問いかけです。

菅原さんがそこで述べている「本物の図書館」の要件、「図書館に大事なDNA」とは何かについては、あらためて紹介します。
各地でよりよい図書館づくり運動にとりくむ人たちをつなぎ、励まし、深い力で支え続けて来たのが、1981年8月15日に創刊され、2015年1月15日の100号まで、23年余りにわたり発行された『としょかん』(図書館計画施設研究所刊)で、「住民の住民による住民のための図書館」を考える私たち一人ひとりへの菅原さんからのこの上ない贈り物です。(当初は年4回の季刊、73号から年6回の隔月刊。2007年1月からは、`としょかん文庫・友の会`が101号から再刊。『としょかん 復刻版 NO.1~100』1,210頁 は図書館を考える時の宝の山です)



菅原さんは全国各地に講演で呼ばれていますが、糸島(前原)には1994年6月12日、市主催の講演会「いまふうの図書館、生涯学習施設では」に来られていて、日曜日に150人の参加があったようです。この地に、としょかんのたねは、スデ二播かれている・・・

「1945年の夏、少年兵を解かれた18歳の私は、貨物船の甲板に寝転んで、津軽海峡を函館に向かっていた。毎食高粱の雑炊に明け暮れた体は、汗もかかなかった。

8月15日の午後、なぜこんなに涙が流れて止まらないのか、誰もがその意味を問うこともできずにいた。」
『図書館の明日をひらく』菅原峻 NO.31,06/4 /22 BIGLOBEメールマガジン
 「カプライト」より 菅原峻さんをしのぶ会 2012.1.23  この冊子づくりに感銘!
糸島市の図書館で所蔵しています。)

 『としょかん』の刊行日が8月15日であることに、菅原さんの深い思いがあったことをどこかに記されていたように思う。「いとしま としょかんしんぶん」の創刊の日を8月15日とすることで、菅原峻さんから手渡されたものを考え続けながら歩む「いとしま としょかんしんぶん」を目指したい。

紙面のことでの質問や意見、どしどしお寄せください。

 ‘いとしま としょかんしんぶん‘ が
あなたの手から 隣の人に 行きあう人に手渡され
そこ ここで 図書館をめぐっての 話の場が生れ
広がっていきますように
一陣の風を

( パソコン画面から印刷する手立てをもつ方へ)
下の「いとしま としょかんしんぶん 第1号」をクリックして(4頁)印刷し、
身近なお人に手渡しを。)

いとしま としょかんしんぶん 第1号
[参考]
伊万里市民図書館 としょかん通信 平成30年初夏号(第203号) 1P

 同上 2P

 同上 3P

※1p・・・「としょかん通信」見出し:注目を集める移動図書館「ぶっくん」
  九大生が卒業論文で伊万里市民図書館の移動図書館をとりあげる。論文はファイルさ
  れていて図書館で借りられます。
2p・・・平成29年度の図書館の活動報告 イラスト入りで分かりやすく説明。
3p・・・伊万里市民図書館の望ましい基準値(目標値)と実績を比較して、達成率を表
 示。課題が何かを明確にしている。
 1.施設 2.職員 3.資料 4.提供 に分けて18の指標(目標)を定めている。
 注目されるのは、これらの望ましい基準(指標と数値目標)の決め方である。
 図書館長の諮問機関である図書館協議会に館長が諮問し、協議会では丁寧な調査をした
 上で、協議し答申している。

糸島市立図書館では目標とする指標は①蔵書数 ②貸出点数 ③利用者の満足度の3つ
のみである。伊万里市民図書館の18の指標と較べていただきたい。






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