2024年10月16日水曜日

京都からの嬉しい知らせ No.132

京都、論楽社の虫賀さんから、うれしい便り。そしてある新聞記事が同封されていた。 数か月前にいただいていたものだが、ここで紹介させていただきたい。 2024年6月21日(火)の京都新聞。 筆者が変わりながらの、あるいは同一著者による連載エッセーだろうか。 ”季節のエッセー”とあり、今回のタイトルは、 「箱の中で」、筆者は雛倉さりえ(作家)とある。 書き出しは、「仕事柄、図書館を頻繁に利用する。」で始まり、雛倉さんがこれまで利用してきた大学 図書館や各地の公立図書館の名前が次々に挙げられている。そして、「けれどもし「理想の図書館は?」 と問われたら、私は迷わず「能登川図書館」だと答えるだろう」との言葉に驚いてしまった。 雛倉さりえさんについて私はまったく知らないでいた。公開されているプロフィールをみると、1995年滋 賀県の生まれ、作家デビューは1913年、16歳の時だとある。私が滋賀県能登川町に行ったのは1995年4月、 町に図書館開設のための準備室が開設された時だ。能登川町立図書館は2年7カ月間の準備期間を経て、 1997年11月に開館した。(人口2万3千人、図書館正規職員7,うち司書6.博物館、学芸員2) エッセーの文章によれば、笹倉さんが生まれた年に、私は能登川に行き、彼女が2、3歳の時に図書館が開 館している。お住まいからは徒歩で5分の所に図書館があり、「親に連れられ、時にはひとりで幼少期から、 数えきれないほど通ってきた。子どものころは週末に催される読みきかせと折り紙の時間をいつも心待ち にしていた。」というから、私も職員と交代で行っていた読みきかせで幼い彼女の前に立っていたかもし れない。私は2007年3月末、雛倉さんが小学5,6年生の頃に退職しているので、先の文章に続く次の場面に は立ちあっていない。 「中高生になると中庭に面したしずかな席で一日じゅう本を読んだり、小説を書いたりして過ごした。これ ほど通っているのに、書架のあいだを散策しているとかならず読みたい本が見つかることが、いつも不思議 だった。」そしてタイトルの「箱の中へ」が明かされていくのだが、末尾には「あのころ図書館で書いた小 説が、今年文庫化された、願わくばどこかの図書館の片隅で、だれかを守る小さな箱になればいいと思う。」 とある。まずは何か一冊読んでみたい。 著書を調べてみると ・「ジェリー・フィッシュ」  新潮社 2013 ・「ジゼルの叫び」      新潮社 2017 ・「もう二度と食べることのない果実の味を」 小学館 2019 ・「森をひらいて」      新潮社 2019 ・「アイリス」        東京創元社 2023 ・「青がゆれる」       東京創元社 2024

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